おうち英語に興味はあるけれど、何から始めればいいの?
英語の歌、動画、絵本、アプリ、英語教材……。選択肢が多いほど、最初の一歩で迷ってしまいますよね。
結論からいうと、おうち英語は子どもが楽しめる英語の音を、短時間から生活に入れることから始めれば大丈夫です。最初から高額な教材をそろえたり、保護者が英語でたくさん話しかけたりする必要はありません。
POINT
初心者のおうち英語は、「好きな英語の歌を1曲選ぶ」→「絵本や親子の遊びで意味を結びつける」→「繰り返し楽しむ」ことから始められます。動画は年齢や家庭の方針に合わせて、必要なら取り入れましょう。
わが家では0〜1歳ごろから、英語の歌やかけ流し、英語動画・DVD、英語絵本を取り入れてきました。振り返ると、低年齢のうちは親子で歌ったり絵本を見たりする時間を中心にする方法が取り入れやすかったと思います。続けるうちに、聞いた単語や短いフレーズをまねする場面も増えました。
この記事では、教材編集者で2児の母でもある筆者が、おうち英語初心者向けに「最初に何をするか」を5ステップでわかりやすく解説します。
おうち英語は何から始める?最初は「英語の音」でOK
おうち英語のスタートで大切なのは、勉強らしいことを増やすより、英語を「知らない音」から「聞いたことのある音」に変えていくことです。
現行の小学校学習指導要領解説でも、外国語活動では英語の音声やリズムに慣れ親しむことが重視されています。幼児期のおうち英語は学校教育とは別ですが、家庭ではまず歌や短いフレーズを「楽しく聞く」ところから始めると取り入れやすいでしょう。
- 英語の歌を1〜2曲聞く
- 絵本や身近なものを指して、歌に出てくる単語を見つける
- 子どもが気に入った歌を繰り返す
たとえば、動物の歌を聞いたあとに絵本の犬を指して「dog」と言うだけでも、音と意味がつながるきっかけになります。子どもに復唱を求める必要はありません。
注意・補足
「聞き流していれば自然に英語が話せる」とは限りません。かけ流しは英語に親しむ入口として使い、映像・絵本・親子のやり取りで意味を補うことが大切です。
初心者向け|おうち英語の始め方5ステップ
STEP1:目的と続けられる時間を決める
最初に決めたいのは教材ではなく、「何のために始めるか」と「いつ取り入れるか」です。
- 英語を嫌いにならず、楽しく触れてほしい
- 小学校英語の前に、音やリズムに慣れてほしい
- 親子で英語の歌や絵本を楽しみたい
初心者なら、まずはこのくらいの目標で十分です。「毎日1時間」のような大きな計画より、「朝食後に1曲」「お風呂上がりに5分」など、生活に入れやすい小さな習慣を決めましょう。
STEP2:英語の歌を1〜2曲に絞って聞く
最初からたくさんの曲を流すより、子どもが気に入った歌を繰り返すほうが、音やフレーズを覚えやすくなります。
手遊びや体の動きがある歌なら、英語の意味を日本語で細かく説明しなくても、動作からイメージしやすくなります。保護者は正確に歌えなくても、手を動かしたり一緒に笑ったりするだけで十分です。
STEP3:短い英語動画やDVDを親子で見る
映像は、英語の音と場面を結びつけやすいのがメリットです。歌で聞いたフレーズが映像の中に出てくると、「この言葉はこの場面で使うんだ」と理解しやすくなります。
- 年齢に合った短い内容
- 映像とセリフの内容が一致している
- 同じフレーズが繰り返される
- 子どもが「もう一回」と言える内容
動画は必須ではありません。特に低年齢では、親子の歌や絵本を中心に考えましょう。WHOは1歳未満と1歳児の座位でのスクリーン視聴を推奨せず、2歳・3〜4歳の座位でのスクリーン視聴は1日1時間以内、少ないほどよいとしています。動画を使う場合も、子どもの反応や睡眠・遊びへの影響を見ながら調整しましょう。
STEP4:英語絵本で音と意味をつなげる
英語絵本は、自分のペースで絵を見ながら音を聞けるのがよいところです。最初は、1ページの英文が短く、同じ表現が繰り返される本を選びます。
発音に自信がなければ、音声付き絵本や読み聞かせ音源を使ってもかまいません。親が完璧に読むことより、子どもと一緒に絵を指したり、知っている単語を見つけたりする時間のほうが大切です。
STEP5:子どもの「好き」を繰り返す
大人は「次の教材へ進まないと」と考えがちですが、幼児は同じ歌や物語を繰り返す中で、少しずつ音や意味に気づいていきます。
新しいものを次々に追加するより、子どもが好きな歌・動画・絵本を中心に小さなセットを作りましょう。飽きてきたら、1つだけ入れ替えるくらいで十分です。
わが家のおうち英語
わが家では0〜1歳ごろから、英語の歌・かけ流し、英語動画やDVD、英語絵本を取り入れました。これは当時の実体験で、低年齢から動画を見せることをすすめる意図ではありません。子どもが成長するにつれ、聞いた単語や短いフレーズをまねする場面もありました。
一方で、最初は教材の種類が多く、「どれを選べばよいのだろう」と迷いました。振り返ると、教材の数を増やすより、子どもが気に入ったものを繰り返すほうが取り組みやすかったです。

まず1週間だけ試すなら?おうち英語の簡単な始め方
最初から教材を買う必要はありません。例えば、次のように歌1曲と絵本1冊だけで始めてみましょう。毎日できなくても大丈夫です。
- 1〜2日目:親子で英語の歌を1曲聞き、手拍子や身ぶりを楽しむ
- 3〜4日目:歌に登場する動物や色を、絵本や身近なものの中で探す
- 5〜7日目:気に入った歌や絵本を繰り返す。嫌がる日は休む
「英語を言えたか」ではなく、楽しそうに聞けたか、またやりたがったかを見れば十分。年齢に応じた動画を加える場合も、歌や絵本の代わりに必須というわけではありません。
おうち英語は何歳からでも始められる
おうち英語は、早く始めた家庭だけが有利になるものではありません。年齢に合わせて、できることを少しずつ変えれば十分です。
- 0〜1歳:画面視聴を急がず、歌・絵本・親子のやり取りを中心にする
- 2〜3歳:好きな歌やテーマ、まねっこ遊びから広げる
- 4〜6歳:歌・動画・絵本に加え、簡単なクイズや短いやり取りも試す
低年齢はスクリーン時間にも配慮
WHOは乳児のスクリーン時間を推奨せず、1歳児の座位でのスクリーン視聴も推奨していません。2歳・3〜4歳は1日1時間以内、少ないほどよいとしています。低年齢ほど、英語動画だけに頼らず、歌・絵本・親子の遊びを中心に考えましょう。
4歳ごろから「英語を使って人とやり取りする機会」も増やしたい場合は、オンライン英会話を組み合わせる方法もあります。英語の習い事そのものが必要か迷っている場合は、4歳に英語の習い事は必要?も参考にしてください。
無料・低価格・セット教材|最初はどれを選ぶ?
教材選びでは、「高いほど効果があるか」ではなく、「家庭で無理なく使い続けられるか」を見ます。
| 始め方 | 向いている家庭 | 注意点 |
|---|---|---|
| 無料動画・図書館の絵本 | まず子どもの反応を見たい | 内容選びに時間がかかりやすい |
| 市販DVD・絵本・アプリ | 好きなものを少しずつ選びたい | 教材同士のつながりは弱くなりやすい |
| 体系的な英語教材 | 選ぶ手間を減らし、同じ表現を繰り返したい | 価格・内容・子どもとの相性を確認する |

初心者は、まず無料または低価格の方法で1〜2週間試し、子どもが歌や絵本を繰り返し楽しむようなら、体系的な教材を検討する流れでも遅くありません。
教材編集者MEMO
教材を見るときは、収録量の多さだけでなく、同じ単語や表現が歌・映像・物語の中で繰り返されているかを確認します。子どもが別の場面で同じ表現に出会える教材は、音と意味を結びつけやすくなります。
4歳ごろになると、動画やかけ流しだけでなく、アプリ・通信教材・DVDなど「少し体系的な教材も取り入れたほうがいい?」と迷うこともあります。
4歳向けの英語教材は、実際に使った・試した教材も含めて7教材を別記事で比較しています。アプリ・通信教材・DVD・総合教材まで比べたい場合は、こちらへ進んでください。
体系的な映像教材が気になる場合は、購入前に無料サンプルで子どもの反応を確認できる教材もあります。ミライコイングリッシュについては、まず無料サンプル記事から見ると判断しやすいです。
ミライコイングリッシュの無料サンプル映像とは?申し込み方法と見るべきポイント
高額な英語教材は、内容がよさそうでも「わが子が本当に続けられるか」が気になりますよね。わが家では、娘が2歳のころにディズニー英語システム(DWE)の無料サンプルを実際に試し、料金まで調べましたが、DVDへの反応を見て購入を見送りました。
DWEを買わなかった理由と、無料サンプルを試したときの娘の反応はこちらにまとめています。
DWEは0歳から検討されることも多い教材ですが、2〜3歳になってから興味を持つ家庭もあります。
DWEは2歳・3歳からでも遅くない?という疑問について、わが家が2歳で無料サンプルを試した実体験とあわせてまとめています。
幼児向け英語教材は、価格だけでなく「家庭でどう使うか」までかなり違います。
たとえば、家庭で英語に触れる環境をしっかり作るDWEと、アプリで日々の学習に取り入れやすいトド英語では、向いている使い方が異なります。DWEとトド英語の違いはこちらで詳しく比較しています。
おうち英語が続きにくくなりやすい4つのパターン
子どもに無理に言わせる
「聞いたら言ってみて」「英語で答えて」と毎回答えを求めると、子どもによっては英語を試験のように感じます。歌ったり話したりする前の、聞いてためている時間も大切にしましょう。
教材を次々に増やす
教材を増やすと、保護者も子どもも「使い切れない」状態になりやすくなります。新しい教材を買う前に、今ある教材の中に子どもが繰り返したいものがあるか確認します。
毎日のノルマを厳しく決める
体調や予定によって、できない日があって当然です。週単位で続いていればよいと考え、親子の負担になる日は休みましょう。
動画を長時間つけっぱなしにする
英語動画も、長ければ長いほどよいわけではありません。睡眠、食事、外遊び、親子の会話を圧迫しない範囲で使います。映像を見たあとに歌ったり、絵本で同じ単語を見つけたりすると、画面の外の体験につなげられます。
おうち英語を無理なく続けるコツ
- 時間ではなく、生活のタイミングを決める
- 子どもが好きな歌や物語を中心にする
- 保護者も一緒に楽しむ
- できたことをテストしない
- 合わない教材は一度休む
おすすめは、「朝の着替え中に英語の歌」「夕食前に英語動画を1本」「寝る前に英語絵本を1冊」のように、すでにある生活習慣と結びつけることです。
毎日すべてを行う必要はありません。今日は歌、明日は絵本というように、親子が続けやすい形に調整してください。
おうち英語のよくある質問
親が英語を話せなくてもできますか?
できます。音源や動画、音声付き絵本を利用すれば、保護者が英語を教え込む必要はありません。知っている単語を一緒に見つけたり、歌に合わせて体を動かしたりするだけでも、親子で英語を楽しめます。
日本語とのバランスはどう考える?
おうち英語のために、家庭の日本語での会話や読み聞かせを減らす必要はありません。英語だけの時間を増やすことを目的にせず、普段の親子の会話・遊び・絵本の時間を大切にしたうえで、生活の一部として英語を足していく考え方が取り入れやすいでしょう。
毎日どのくらいやればよいですか?
すべての家庭に共通する正解はありません。初心者なら、たとえば歌1曲や短い絵本1冊など、数分で終わる量から始めても十分です。子どもの反応と生活への負担を見ながら調整し、長時間行うことより無理なく繰り返せることを優先します。
いつ効果が出ますか?
子どもが言葉を口にするまでの期間には個人差があります。すぐに話さなくても、歌を聞く、絵を指す、映像を楽しむといった反応が見られれば、英語に親しむ過程の一つです。短期間での発語だけを目標にしないほうが、親子とも続けやすくなります。
まとめ|おうち英語は小さく始めて「好き」を繰り返そう
おうち英語は、最初から高額な教材や難しい語りかけを用意しなくても始められます。
- まずは英語の歌を1〜2曲選ぶ
- 短い動画や英語絵本で音と意味をつなげる
- 子どもが気に入ったものを繰り返す
- 教材は量より、家庭との相性で選ぶ
- 年齢と生活に合う無理のない形で続ける
迷ったときは、今日できる小さな一つから始めてみてください。英語の歌を一緒に聞く5分間も、立派なおうち英語です。
歌や絵本に慣れて、家庭で体系的な英語教材も検討したくなったら、無料サンプルで子どもの反応を確かめる方法もあります。
参考文献・参考資料
- 文部科学省「小学校学習指導要領解説」
- 文部科学省「平成29年改訂の小・中学校学習指導要領に関するQ&A(外国語)」
- British Council「LearnEnglish Kids」
- American Academy of Pediatrics「Kids & Screen Time: How to Use the 5 C's of Media Guidance」
- World Health Organization「Guidelines on physical activity, sedentary behaviour and sleep for children under 5 years of age」