「弟が生まれてから、4歳の上の子の様子がなんだか違う。」
「今までできていたトイレを失敗するようになった。」
「最近、爪をむしったり、はがそうとしたりしているのが気になる……。」
すべて、わが家の悩みでした。
下の子が生まれたあと、上の子の変化に戸惑っているママ・パパは少なくないと思います。
4歳というと、着替えや食事、トイレなど、身の回りのことを少しずつ自分でできるようになる時期。
だからこそ、急に「抱っこして」「ママがやって」と言われたり、おもらしが増えたりすると、
「どうして急にできなくなったの?」
と心配になりますよね。
でも、弟や妹が生まれることは、4歳の子どもにとっても大きな環境変化です。
新しいきょうだいの誕生など、生活上の大きな変化をきっかけに、一度身についたトイレ習慣が一時的に後戻りすることがあると米国小児科学会(AAP)も説明しています。
一方で、「爪をはがす」という行動については少し慎重に考える必要があります。
爪かみや甘皮をいじる行動は幼児期にも見られる習慣ですが、ストレスだけでなく、退屈や単なる癖、爪や皮膚の状態などさまざまな要因が考えられます。
つまり、
「弟が生まれた → 赤ちゃん返り → 爪をはがしている」
と単純に決めつけるのではなく、
「最近大きな環境変化があったことも含めて、子どもの様子を少し丁寧に見てみよう」
くらいに考えるのがおすすめです。
この記事では、
- 4歳で赤ちゃん返りが起こる理由
- 弟が生まれたあとの上の子との関わり方
- 爪をむしる・はがそうとするときの対応
- トイトレが後戻りしたときの対応
- 小児科などに相談したほうがよい目安
について、実体験を含めてわかりやすくまとめます。
contents
4歳でも赤ちゃん返りする?弟が生まれたあとの心の変化
「赤ちゃん返り」というと、2〜3歳くらいの子をイメージするかもしれません。
でも、4歳だからといって「もう赤ちゃん返りはしない」とは限りません。
弟や妹が生まれると、それまでの生活は大きく変わります。
ママが赤ちゃんを抱っこする。
授乳やミルクに時間を使う。
泣いたら赤ちゃんのところへ行く。
「ちょっと待ってね」と言われることも増える。
大人から見れば「赤ちゃんだから仕方がない」と理解できることでも、4歳の子どもが同じように気持ちを整理できるとは限りません。
「ママに抱っこしてほしい」
「自分のことも見てほしい」
「弟が来る前みたいに甘えたい」
そんな気持ちがあっても不思議ではありません。
そして、その気持ちは必ずしも、
「寂しいよ」
「弟が生まれて不安なんだ」
と、わかりやすい言葉になって出てくるとは限りません。
甘えが増えたり、トイレの失敗が増えたり、「ママがやって」と頼むようになったり。
行動の変化として現れることがあります。
「お兄ちゃんなんだから」は少しお休みしてもいい
弟が生まれると、周囲からも、
「お兄ちゃんになったね!」
「赤ちゃんのお世話してあげてね」
と言われる機会が増えます。
もちろん、悪い言葉ではありません。
ただ、4歳の子どもは「お兄ちゃん」である前に、まだ4歳の子どもです。
自分でできることが増えていても、抱っこしてほしい日もあります。
食べさせてほしい日もあります。
そんなときまで、
「もうお兄ちゃんでしょ」
と頑張らせなくても大丈夫。
「今日はママがやろうか」
と、ときどき甘えを受け止めてあげるくらいでもいいのではないでしょうか。
爪をはがす・むしるようになった…これも赤ちゃん返り?
これはわが家ですごく悩んだこと。
下の子が生まれたタイミングと爪をむしる行動が重なると、
「赤ちゃん返りのストレスなのでは?」
と思いますよね。
実際、AAPの保護者向け情報では、爪かみや甘皮いじりなどは3〜6歳ごろから見られることがあり、緊張を和らげるような習慣として行われる場合があるとされています。
また、皮膚を繰り返しいじる行動は、ストレスや不安、退屈などをきっかけにすることがあります。
とはいえ、「爪をいじる=愛情不足」「弟への嫉妬が原因」と決めつけることはできません。
爪の端が気になる。
ささくれがある。
手持ち無沙汰なときの癖になっている。
乾燥して爪が割れている。
不安になったときに無意識に触っている。
原因はいろいろ考えられます。
だからこそ、まずは「原因探し」よりも、いつ起きているかを観察してみるのがおすすめです。
テレビを見ているとき?
寝る前?
ママが赤ちゃんのお世話をしているとき?
幼稚園から帰ってきたあと?
何となく触っているだけなのか、本人もやめたいのに止められないのか。
少し観察すると、ヒントが見つかることがあります。
爪を触っていたら「やめなさい!」と叱る?
できれば、何度も強く注意することは避けたいところです。
AAPも、こうした子どもの癖に対して罰を与えたり、過度に注目したりすることは勧めていません。
「またやってる!」
「爪がなくなるよ!」
と毎回反応すると、かえって本人も爪を意識してしまいます。
(私もパパもこれを言ってしまっていて、いろいろと調べていくうちにすごく反省しました)
まずは、
「爪、気になる?」
「ここ引っかかってるね」
と落ち着いて対応してみましょう。
爪を短く整えたり、乾燥しているなら保湿したりすることも大事。
そして、弟が生まれてから甘えが増えているなら、
「爪を触らないようにさせること」
だけに集中するより、
「ママと二人で過ごす時間をちょっと増やしてみよう」
と考えるほうがよい場合もあります。
爪から血が出る・本当に爪をはがしてしまう場合は放置しない
「爪をいじる」と「爪を傷つけるほどむしる」は、同じように扱わないほうがよいでしょう。
爪や周囲の皮膚を繰り返し傷つけると、爪そのものが傷んだり、感染につながったりすることがあります。
特に、
- 出血するまでむしる
- 傷や腫れ、痛みがある
- 爪が大きく変形している
- 傷ができても繰り返してしまう
- 本人も「やめたいのにやめられない」と困っている
- 日常生活に影響するほど頻繁に行う
といった場合は、「赤ちゃん返りだからそのうち治る」と決めつけず、小児科や皮膚科などで相談してください。
また、自分の体を意図的に強く傷つけるような行動が続く場合は、心の状態も含めて専門家へ相談することが大切です。厚生労働省も、子どもの自傷行為については責めたり問い詰めたりせず、話を聞き、必要に応じて専門家へ相談するよう案内しています。
弟が生まれてトイトレが後戻り!どうすればいい?
「もうパンツで過ごせていたのに、またおもらしするようになった」
「急に『オムツがいい』と言うようになった」
弟が生まれたあと、この変化にショックを受けるママ・パパもいると思います。
でも、これは珍しい反応ではありません。
AAPは、新しい赤ちゃんの誕生、引っ越し、家庭内のストレスなど、大きな生活変化をきっかけに、それまで身についていた排泄習慣が一時的に後戻りすることがあると説明しています。
おもらしだけでなく、
「オムツに戻りたい」
「トイレに行きたくない」
「うんちを我慢する」
といった変化が見られることもあります。
失敗したときは「淡々と」がちょうどいい
トイトレが終わったと思っていたところで何度も失敗すると、
「どうして言ってくれなかったの?」
「前はできていたでしょう?」
と言いたくなる日もありますよね。
でも、失敗を責める必要はありません。
「濡れちゃったね。着替えようか」
くらいのテンションで淡々と。
成功した日は、
「トイレでできたね」
「教えてくれてありがとう」
と声をかける。
一から厳しいトイトレをやり直すというより、生活の中で自然にトイレへ行けるリズムをもう一度作っていくイメージです。
「赤ちゃんになりたいんでしょ?」と決めつけない
「弟みたいにオムツを替えてもらいたいのかな?」
と思うこともあるかもしれません。
実際、新しいきょうだいの誕生と排泄の後戻りが重なることはあります。
ただし、すべてのトイレの失敗が心理的な原因とは限りません。
尿をするときに痛がる、昼間も急に頻尿になった、尿の出方がおかしいなどの症状を伴う場合は、身体的な原因が隠れている可能性もあるため、小児科へ相談しましょう。
なお、夜のおねしょについては、AAPでは一般に「夜尿症」として扱うのは5歳を超えてからとされています。4歳で夜のおむつが外れていないことだけで、すぐ異常というわけではありません。
赤ちゃん返り中の4歳にしてあげたい5つのこと
では、下の子が生まれて不安定になっている上の子に、何をしてあげればいいのでしょうか。
難しい特別なことをする必要はありません。
1.「あなたも大好き」を言葉にする
赤ちゃんのお世話をしながらでも、
「〇〇ちゃん大好きだよ」
「今日一緒に遊べて楽しかった」
「ママは〇〇ちゃんといるの好きだな」
と伝えてみます。
「弟がいても、自分の居場所は変わらない」と感じられることが大切です。
2.短くても「上の子だけの時間」をつくる
30分、1時間と確保できなくても大丈夫。
赤ちゃんが寝ている5分間だけ絵本を読む。
一緒におやつを食べる。
寝る前に二人で話す。
「時間の長さ」より、「今は自分だけを見てくれている」と感じられる時間を意識します。
赤ちゃん返り中の4歳に読んであげたい絵本
この絵本がとってもよかったのでご紹介します。
最初に娘にこの絵本を読んであげながら、泣いてしまいました。
今でもこの絵本をときどき読むのですが、その時の気持ち、娘の様子を思い出してうるうるしちゃいます。
3.できることまで無理にやらせない
「自分で着替えられるでしょ」
「もう4歳なんだから食べられるよね」
もちろん、本当はできます。
でも、今日はやってほしい。
そんな日があってもいいと思います。
「じゃあ今日はママが手伝っちゃおう」
と受け入れたからといって、それまで身につけた力がなくなるわけではありません。
4.「お兄ちゃんだから」「お姉ちゃんだから」を褒め言葉にしすぎない
赤ちゃんにおもちゃを取ってくれたとき、
「さすがお兄ちゃん!」と言いたくなりますよね。
もちろん悪いことではありません。
でも、ときには、
「持ってきてくれてありがとう」
「優しかったね」
と、その子自身の行動をそのまま認める声かけもおすすめです。
「お兄ちゃんだから愛される」のではなく、「自分だから愛されている」と感じてほしいからです。
5.親も完璧を目指さない
これが、実はいちばん大事かもしれません。
新生児のお世話をしながら、4歳児の赤ちゃん返りにも毎回穏やかに対応する。
……かなり難しいです。
授乳している横で「ママ来て!」。
赤ちゃんを寝かせた瞬間に「抱っこ!」。
トイレに連れて行った直後におもらし。
毎日続けば、イライラする日があるのも当然です。
だから、
「今日は優しくできなかった」
と必要以上に自分を責めなくて大丈夫。
家族に上の子と遊んでもらう。
赤ちゃんを見てもらって上の子と買い物へ行く。
使えるサポートは使う。
親に少し余裕ができることも、家族みんなにとって大切です。
教材編集者として思う|4歳は「できる」と「甘えたい」が同居する年齢
幼児向けの教材を作っていると、4歳という年齢の面白さをよく感じます。
ひらがなを読めるようになったり、数を数えたり、ルールのある遊びができるようになったり。
できることがぐんぐん増えていきます。
だから大人も、
「もうこんなことまでできるんだ」と、つい期待してしまいます。
でも、できることが増えることと、甘えなくなることは別です。
外では立派に頑張っていても、家に帰った瞬間、
「ママ抱っこ」
になることもあります。
下の子が生まれたばかりなら、なおさらです。
赤ちゃん返りが気になる時期は、ひらがなや数字の練習を少し休んだっていい。
ワークが1ページできなかったことより、
「今日、ママの膝で安心して笑えた」
という一日のほうが大切なこともあります。
学びは逃げません。
安心して戻れる場所があるからこそ、子どもはまた外へ向かって「やってみたい」と動き出せるのだと思います。
まとめ|4歳の赤ちゃん返りは「できなくなった」と考えなくて大丈夫

弟や妹が生まれてから、
- 甘えるようになった
- トイレの失敗が増えた
- オムツに戻りたがる
- 爪をむしるようになった
- 「ママがやって」が増えた
こんな変化が続くと、不安になりますよね。
でも、新しいきょうだいの誕生は、上の子にとっても大きな出来事です。
特にトイレの後戻りは、大きな環境変化をきっかけに起こりうることが知られています。
一方、爪をむしる・はがそうとする行動については、必ずしも赤ちゃん返りだけが原因ではありません。
4歳は、「もうこんなことができる」という頼もしさと、「まだママに甘えたい」という幼さが同居する時期です。
昨日できていたことを今日やりたがらなくても、それまでの成長がなくなったわけではありません。
弟のお世話で忙しい毎日の中、全部の要求に応えるのは無理でも、
「大好きだよ」
「ママはちゃんと見ているよ」
と伝える時間を、ほんの少し作ってみてください。
急いで「お兄ちゃん」にしなくても大丈夫。
4歳のその子自身を、もう少しだけ甘えさせてあげる。
そこからまた、自分のペースで前へ進んでいけるはずです。
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