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幼稚園で友達の真似ばかりする子|絵・遊び・持ち物への親の関わり方

chirairo編集部

教材編集者歴15年以上・2児のママ。 教材制作の経験と実体験をもとに、家庭学習・教材選び・子どもの育ちについて発信しています。

「また、お友達と同じ絵を描いてきた」「遊びも持ち物も、いつも同じにしたがる」。幼稚園で友達の真似ばかりしていると、自分の好きなことや考えはあるのかな、と気になることがありますよね。

けれど、同じものを選んだという結果だけでは、その子の気持ちまではわかりません。まずは、楽しんで選んでいるのか、困りながら合わせているのかを分けて見てみましょう。

POINT

友達と同じ絵や遊びを選ぶだけで、「自分の考えがない」とは判断できません。本人が楽しんでいるか、嫌でも合わせていないか、相手が困っていないかを確認しましょう。楽しんでいる真似を急いで止めず、困りごとがある場面では言葉や選び方を一緒に考えます。

この記事では、絵・遊び・持ち物を真似するときの親の関わり方と、先生に相談するときの伝え方をまとめます。声かけや相談文は編集部で作成した例です。お子さんの言葉や状況に合わせて調整してください。

友達の真似ばかりするとき、まず確認したいこと

「何回真似したか」だけを数えるより、次の3つの観点で場面を振り返ってみてください。家庭だけでは見えない園での様子は、先生にも聞いてみましょう。

本人は、同じことを楽しんでいる?

同じ色を使うことを喜んでいる、友達の作り方を見て試している、できたものをうれしそうに見せる。そんな様子なら、まずは何を楽しんでいるのかに目を向けてみましょう。

作品を見せてくれたときも、先に友達との違いを探さなくて大丈夫です。「何を作ったの?」と、その子が作ったものについて話を聞くところから始められます。

本当は違うことをしたいのに、合わせていない?

一方で、「本当は別の遊びがしたかった」「違うものを選ぶと怒られる」と話すなら、真似そのものより、本人が困っている場面を確認したいところです。

「友達に合わせるのが好きなのだろう」と決めず、何をしたかったのか、どうして同じにしたのかを、話せる範囲で聞いてみてください。答えが出ないときは、質問を重ねず先生にも様子を尋ねましょう。

嫌でも断れずに合わせている場合は、幼稚園で嫌と言えない子への声かけと先生への相談例で、短い伝え方や大人に頼る方法を確認できます。

相手が嫌がる・危険な行動につながる場面はある?

本人が楽しくても、相手から「真似しないで」と言われたり、物を取り合ったりしているなら、両方の気持ちを聞く必要があります。

また、叩く、危ない場所に登るなどの行動は、「真似だから」と見守り続けず、その場の安全を優先します。楽しむ真似と、止める必要のある行動を分けて考えましょう。

幼稚園で友達の真似をするのはなぜ?

全国保育士会の子育てQ&Aでは、仲良しの友達の絵を真似する4歳児への相談に対し、模倣を人との関わりを深める学びとして捉えています。友達のように描いてみたい、仲良くしたいという思いが背景にある可能性も示しています。

また、文部科学省の『幼稚園教育要領解説』「人間関係」では、友達と同じことをする喜びや、互いの思いを伝えながら遊ぶ経験を大切にしています。

ただし、こうした説明から、一人ひとりの理由までは決められません。「作り方が面白そうだった」のか、「一緒にやりたかった」のか。子どもの言葉やその場の様子を手がかりに考えてみましょう。

注意・補足

「真似が多い=自信がない」「親の関わりが足りない」と結び付けることはできません。また、真似をすれば必ず創造性が育つ、と将来の力を保証するものでもありません。今、その子がどう過ごしているかを見ていきましょう。

絵・遊び・持ち物を真似するときの関わり方

友達と同じ絵や作品を作るとき

似た作品が続くと「今度は自分で考えて」と言いたくなるかもしれません。まずは、描いたものや作る途中で面白かったことを聞いてみませんか。

違う色を使わせたり、描き直させたりすることを最初の目標にせず、その子自身が気に入っているところを話せる余地をつくります。

作品を見せてくれたときの声かけ例(編集部作成)

お花を描いたんだね。どんなお花なの?

この絵の中で、気に入っているところはある?

一度に両方聞く必要はありません。返事が短くても、説明を求め続けず、その子が見せたいところを一緒に眺めてみてください。

遊びや役を同じにしたがるとき

同じ遊びをすることと、相手の希望をいつも優先することは分けて考えましょう。2人で同じ役を楽しんでいるなら、無理に別の役に変える必要はありません。

役や道具が一つしかなくて困ったときは、順番にする、役を増やす、別の遊び方を考えるなど、その場の選択肢を大人が一緒に整理します。「真似しないで」で終わらせず、どうすればお互いに遊べるかを考える場面です。

文具や持ち物も同じものを欲しがるとき

「同じものが欲しい」という気持ちは聞きつつ、買うかどうかは、必要性・予算・園の決まりを踏まえて家庭で決めて構いません。気持ちを受け止めることと、毎回買うことは別です。

同じ持ち物を欲しがるときの声かけ例(編集部作成)

同じ筆箱が気になったんだね。どんなところが好き?

今の筆箱が使えるから、今日は買わないよ。買い替えるときに、使いやすさも一緒に考えよう。

これは、今の物を使い続けると決めた家庭向けの例です。購入する場合も、「友達と同じだからだめ」とせず、本人が気に入った点や使い道を一緒に確かめて選べます。

乱暴な言葉や危険な行動を真似するとき

目の前で危険があるときは、まず動きを止めて安全を確保します。人を叩いたなら相手の状態も確かめ、「叩かないよ」と行動を短く伝えましょう。

そのあと落ち着いてから、何をしたかったのかを聞き、言葉で伝える方法を一緒に考えます。繰り返す場合は、起きる場面を先生と共有し、大人の関わり方を相談してください。友達を一方的に原因と決め付ける必要はありません。

「自分で考えて」と急かさず、選べる場面をつくる

家庭では、遊ぶ物や読む絵本など、子どもが選んでも困らない場面で「どれにする?」と聞いてみましょう。迷うなら、選択肢を少なくしても構いません。

友達と同じ答えでも、すぐに選び直しを求めなくて大丈夫です。「そっちが好きなんだね」と受け止め、話したそうなら好きなところを聞いてみてください。理由を説明できることまで条件にしなくてよいのです。

友達と違うものを選ぶこと自体を正解にすると、「違う答えを出してほしい」という大人の希望に合わせる場になってしまいます。ここでは、自分の希望を言ってよい場面を用意することを目指します。

また、「真似ばかりする子」と本人の前で繰り返すより、「今日はこの作り方を試したんだね」と、具体的な行動について話してみましょう。これらは家庭で試せる関わりの案で、変化の速さや効果を保証するものではありません。

気になるときは、先生に具体的な場面を聞いてみる

家に持ち帰る作品だけでは、園でどのようなやり取りがあったのかは見えません。気になるときは、先生に「同じ物を選ぶ前後の様子」を聞いてみましょう。

楽しそうに一緒に作っているのか、別のことをしたい場面でも合わせているのか、相手はどう受け止めているのか。知りたい点を絞ると、相談の目的が伝わります。

園での様子を尋ねる相談文例(編集部作成)

いつもお世話になっております。最近、子どもが友達と同じ絵や遊びを選ぶことが気になっています。家庭で見える範囲だけでは、本人が楽しんで選んでいるのか、希望を言えずに合わせているのかがわからず、ご相談しました。

園ではどのような様子でしょうか。自分から遊びを選ぶ場面や、相手のお子さんとのやり取りも、わかる範囲で教えていただけますと幸いです。

「同じ絵や遊び」の部分は、実際に確認できた内容に置き換えてください。本人が嫌だったと話しているなら、いつ・何があったのかも、推測と分けて添えましょう。

「真似しないで」と言われて困っている場合も、「相手が悪い」「うちの子が悪い」と急いで結論を出さず、先生に間に入ってもらい、両方の思いを確認します。日々の遊びに支障があるなら、次に同じ場面が起きたときの助け方まで相談しておくとよいでしょう。

連絡帳・電話・面談での伝え方を選びたい方は、幼稚園の先生への相談文例と、事実・気持ち・お願いのまとめ方も参考にしてください。

友達の真似について、よくある質問

年中・年長でも真似が多いと、やめさせるべき?

この記事では「何歳になったら真似をやめる」という期限は設けていません。学年だけで決めず、楽しんでいるか、嫌でも合わせているか、相手との困りごとがあるかを確認しましょう。困っている場面があるなら、年齢を問わず先生に相談して構いません。

真似ばかりすると、個性がなくなる?

似た絵を描いたり、同じ遊びを選んだりすることだけで、個性がないとは判断できません。同じ作品でも、その子が何を気に入り、どう楽しんでいたのかは、見た目だけではわからないことがあります。友達との違いを急いでつくらせるより、本人の話を聞くところから始めてみましょう。

いつも特定の友達の真似をする場合は?

同じ相手を真似していることに加えて、その子がいないと遊べず困るのか、自分の希望を伝えられるのかも確認してみましょう。友達の範囲や、仲良しが休んだ日の過ごし方が気になる場合は、幼稚園で特定の友達としか遊ばないときの見守り方で詳しくまとめています。

まとめ|真似の多さより、本人と相手の気持ちを見てみよう

友達と同じものを選ぶ姿に、親が心配になるのは自然なことです。まずは、何を真似しているかだけでなく、その時間をどう過ごしているかに目を向けてみませんか。

本人が楽しんでいるなら、急いで違うものを選ばせず、好きなところを聞いてみる。嫌でも合わせている、相手が困っている、危険がある場合は、大人が具体的に助ける。このように場面を分けると、今できる関わり方を考えやすくなります。

園での様子がわからなければ、気になった場面を一つメモして、先生に尋ねるところから始めてみてください。

参考文献・参考資料

「人間関係」に関するQ&A「仲良しのお友だちの真似ばかりしたがります。」|全国保育士会

『幼稚園教育要領解説』(平成30年2月)第2章・領域「人間関係」|文部科学省

参考資料確認日:2026年10月22日。資料の説明と、編集部で整理した家庭向けの対応案・文例を分けて記載しています。

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