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4歳はハサミをどこまで使える?3〜5歳の目安とできないときの練習法

2026-08-19

chirairo編集部

教材編集者歴15年以上・2児のママ。 教材制作の経験と実体験をもとに、家庭学習・教材選び・子どもの育ちについて発信しています。

「4歳になったのに、ハサミがうまく使えない……」「まっすぐは切れるけれど、丸になるとガタガタ」

園で工作をする機会が増える4歳・年中ごろは、「お友達は上手に切れているみたい。うちの子は遅い?」と気になることもありますよね。

でも、ハサミを使うには、開閉する・切り進める・線を見る・方向を調整する・反対の手で紙を支える、といった複数の動きが必要です。だから、「直線は切れるけれど丸は難しい」ということも十分あり得ます。

POINT

4歳ごろの一つの目安として、発達資料では「直線の線に沿って切る」ことが紹介されています。

ただし、4歳になったら必ず直線をきれいに切れなければいけない、という意味ではありません。

この記事では、4歳のハサミはどこまでできればいいのか、3〜5歳ごろの上達の流れ、うまく切れないときの原因と練習方法まで整理します。

4歳はハサミをどこまで使えればいい?

4歳ごろの一つの目安として考えやすいのが、「直線の線に沿って切る」段階です。

教材編集者MEMO

相模原市こどもリハビリテーション業務推進連絡会の資料では、遠城寺式乳幼児分析的発達表を引用し、「はさみの開閉ができる」2歳ごろ、「一回切りができる」3歳ごろ、「直線の線に沿って切ることができる」4歳児ごろ、というおおよその獲得年齢を紹介しています。

相模原市「手の発達と使いやすいはさみの例」

同じ4歳でも、ハサミを使ってきた経験は違います。工作が大好きで何度も使ってきた子と、最近初めて使い始めた子では、慣れ方が違って当然です。

文部科学省のハサミ指導資料でも、子どもそれぞれの経験や技能に応じて指導の手立てを考えることが示されています。家庭でも「4歳なのにできない」ではなく、「今はどの段階までできている?」と見るのがおすすめです。文部科学省「はさみの指導」

3〜5歳のハサミはどう上達する?5つのステップ

ハサミは「使える・使えない」の2択ではありません。動作を細かく分けると、どこで難しさを感じているのか見つけやすくなります。

STEP1|ハサミを開く・閉じる

まずはハサミそのものを「開く→閉じる」と操作します。初めて使う子にとっては、これも立派な第一歩です。

STEP2|一回で「チョキン」と切る

次は、細長く切った紙などを一度で「チョキン」と切ります。長い紙を端から端まで切る必要はなく、「自分で切れた!」を感じやすいステップです。

STEP3|直線に沿って切る

一回切りが安定したら、「チョキ、チョキ」と連続して切ります。最初は線なしでもOKで、慣れてきたら太く短い直線を描いて、その線に沿って切ってみます。

STEP4|ジグザグ・ゆるい曲線を切る

直線に慣れたら、ジグザグやゆるいカーブへ進みます。ここからは、線を目で追う+ハサミを動かす+紙を動かすという複数の動作が組み合わさってきます。

STEP5|丸や簡単な形を切る

さらに慣れてきたら、大きな四角・三角・丸などの簡単な形へ進みます。4歳向け教材でもジグザグ・カーブ・円などを扱う例がありますが、対象年齢は発達の必達基準ではありません。

Gakken「新きりえこうさく 4歳」

4歳のハサミ練習で直線から形切りへ進むイメージ

4歳で丸が切れなくても大丈夫?

直線は切れるのに丸が難しい場合も、あまり焦らなくて大丈夫です。直線と丸では必要になる操作が少し違います。

文部科学省の資料では、曲線や丸い形を切るときは、ハサミを回すのではなく紙を回しながら切る方法が紹介されています。文部科学省「はさみの使い方」

丸を切るには、利き手でハサミを開閉しながら、反対の手で紙を持ち、線を見て、紙の方向を少しずつ変える必要があります。曲線では、ハサミを持つ手だけでなく反対の手の動きも大切です。

丸が難しそうなら、直線 → ジグザグ → ゆるいカーブ → 大きな丸の順に少しずつ進めてみましょう。

4歳のハサミで丸や曲線を切る練習イメージ

4歳でハサミがうまく使えない5つの理由

「何度やってもうまく切れない」ときは、練習量を増やす前にどこが難しいのかを見てみます。

1.ハサミの開閉が難しい

閉じることはできても、自分の指で再び開くのが難しいことがあります。この場合は線切りへ進まず、まず一回切りを楽しみます。

2.ハサミが手に合っていない

持ち手が大きすぎる、指穴が合わない、開閉しにくい、利き手に合っていないなど、道具が原因で操作しにくいこともあります。

3.反対の手で紙を動かすのが難しい

直線は切れるのに曲線になると難しい場合は、紙を持つ手を見てみます。ハサミをぐるぐる動かすのではなく、紙を少しずつ回す動きを一緒に試してみましょう。

4.線を見ながら切るのが難しい

線が細い、道が長い、カーブが急、形が小さいだけでも難易度は上がります。最初は太く・短く・シンプルにして、線の真ん中を完璧に切ることまでは求めなくてOKです。

5.課題が難しすぎる

同じ難しい課題を何度も繰り返すより、一つ前のステップへ戻るほうがよい場合があります。

  • 丸が切れない → ゆるいカーブへ
  • カーブが難しい → ジグザグへ
  • ジグザグが難しい → 直線へ
  • 直線が難しい → 一回切りへ

教材編集者MEMO

「できない=練習不足」と決めつけず、課題を一段階やさしくするのがポイントです。

これは、文字や数字などの家庭学習にも通じる考え方です。

4歳のハサミがうまく使えないときに確認したいポイント

ハサミが苦手な4歳におすすめの練習6ステップ

家庭で練習するなら、特別な教材がなくても折り紙やコピー用紙で十分です。

1.細い紙をチョキン

最初は一回で切れる細さにします。切った紙を「ラーメンみたい」「雪を作ろう」と遊びに使っても楽しいです。

2.太く短い直線

紙に太い線を一本描き、「この道を進んでみよう」くらいの感覚で切ります。いきなり細い線を正確に切らせなくて大丈夫です。

3.少し長い直線

短い線が切れるようになったら、少しずつ長くします。「開く→閉じる」を連続させる経験が増えます。

4.ジグザグ

次は方向転換です。最初は角度をゆるくし、大きなジグザグから始めます。

5.ゆるいカーブ

いきなり小さな丸へ進まず、大きくゆるいカーブを切ります。紙を持つ手も一緒に使ってみましょう。

6.大きな形

最後に、四角・三角・大きな丸などへ進みます。細かい形や複雑な図案は、その先で十分です。

4歳のハサミ練習を段階的に進めるイメージ

ハサミの前にできる手先遊びもおすすめ

そもそもハサミを嫌がる場合は、ハサミだけを練習しなくても大丈夫です。紙をちぎる、シールを貼る、粘土をつまむ、洗濯ばさみを開閉する、トングで物をつかむ、折り紙を折るなど、普段の遊びで手指を使う経験を増やしてみます。

ただし、「洗濯ばさみをやれば必ずハサミが上達する」という意味ではありません。あくまで手を使う遊びのバリエーションの一つとして楽しみましょう。

折り紙でも手先を使う遊びを続けたい場合は、4歳で折り紙ができないときの原因と練習法も参考になります。

鉛筆・運筆が気になる場合は、4歳のえんぴつ・運筆の記事もあわせてどうぞ。

4歳のハサミはどう選ぶ?

幼児用のハサミを選ぶときは、手の大きさに合っているか、利き手に合っているか、無理なく開閉できるか、安全性が考えられているかを確認します。左利きの場合は左手用も選択肢になります。

文部科学省でも、子どもの手と利き手に合ったハサミを用意することや、留め具の緩み・刃先などの安全確認が示されています。文部科学省「はさみを使う前に」

「幼児だから、とにかく切れないハサミのほうが安全」とは限りません。切れにくすぎると必要以上に力が入りやすいため、子どもが扱いやすい道具を、大人が見守れる環境で使うことが大切です。

幼児に必ず教えたいハサミの安全ルール

ハサミは便利な道具ですが、刃物でもあります。上手に切れるかどうかより先に、安全な使い方を伝えましょう。

  • 小さいうちは大人と一緒に使う
  • ハサミを持ったまま歩かない・振り回さない
  • 人に刃先を向けない
  • 使わないときは刃を閉じて置く
  • 切ってよいものだけを切る
  • 人に渡すときは柄を相手に向ける

一度に全部覚えさせる必要はありません。「今日はハサミを持って歩かない」など、使うたびに繰り返し伝えていきましょう。

幼児がハサミを安全に使うためのルール

4歳がハサミを嫌がるときはどうする?

ハサミを出した瞬間「やりたくない!」となる子もいます。そんなときは、すぐに「ハサミが嫌い」と決めつけず、何を嫌がっているのかを少し観察してみます。

  • ハサミそのものが怖い
  • うまく切れないのが嫌
  • 線からはみ出すのが嫌
  • 手が疲れる
  • 工作そのものに興味がない

たとえば丸を切る課題で嫌がるなら、丸を何度も練習するのではなく、細い紙を一回だけ「チョキン」まで戻してみます。「切れた!」となったら、その日はそこで終わっても十分です。

家庭での工作はテストではありません。「またやりたい」と思える余白を残して終えることも大切です。

ワークや机上課題そのものを嫌がる場合は、4歳がワークを嫌がる理由と対応法も参考にしてください。

3歳・5歳と比べるとどう?年齢より「今どのステップか」を見よう

資料では、2歳ごろにハサミの開閉、3歳ごろに一回切り、4歳児ごろに直線の線に沿って切る、というおおよその獲得年齢が紹介されています。

ただし、「4歳○か月ならカーブ」「5歳なら丸」と細かく家庭で線引きする必要はありません。市販教材の対象年齢も発達基準そのものではありません。

開閉 → 一回切り → 連続切り → 直線 → 方向転換 → 曲線 → 簡単な形という流れを見るくらいで十分です。「4歳だからここまで」ではなく、「今ここだから、次はこれをやってみよう」と考えます。

4歳なのにハサミができない…心配なときは?

4歳で直線がうまく切れないからといって、それだけで発達全体に問題があるとは判断できません。 ハサミを使ってきた経験、道具、課題の難しさなどでも様子は変わります。

  • 開閉はできる?
  • 一回切りはできる?
  • 線なしなら切り進められる?
  • 太い直線なら切れる?
  • 反対の手で紙を持てる?

園に通っているなら、「園ではハサミをどんなふうに使っていますか?」と先生に聞いてみるのもおすすめです。家では嫌がっても園では工作を楽しんでいることがあります。

注意・補足

ハサミだけでなく、手先を使う活動全般について園でも気になる様子が続く場合は、先生と情報を共有し、必要に応じて地域の相談窓口などにつなげてもらう方法があります。

ハサミ一つの「できる・できない」だけで判断せず、普段の様子を知る大人と一緒に見ていきましょう。

まとめ|4歳のハサミは「どこまで?」より今できる一歩先へ

4歳ごろの一つの参考として、発達資料では「直線の線に沿って切る」ことがおおよその獲得年齢として紹介されています。ただし、それは必達ラインではありません。

この記事のまとめ

ハサミは「開閉 → 一回切り → 連続切り → 直線 → 方向転換 → 曲線 → 簡単な形」と少しずつ複雑になります。

「4歳なのに丸が切れない」ではなく、今できていることを見て、難しそうなら一つ前のステップへ戻るのがおすすめです。

安全に気をつけながら、「切れた!」「作れた!」「もう一回やりたい!」という経験を少しずつ増やしていきましょう。

4歳・年中の家庭学習や発達の「どこまで?」をまとめて確認したい場合は、4歳の勉強はどこまで?年中でできること・家庭学習の目安もあわせてご覧ください。

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